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2014/03/03 (Mon)


海が見たい。

予定を送る、何日の何時と返信が来る。
前回はあまりに時間がなかったから言わなかった。
今回も1時間くらいしか空いてない。
それでも行けるかな?と聞いたら、大丈夫と言われた。




何も言わなくても、その車は私が一番好きな場所に着く。
今日はあまりにも天気が良くて。
日本海だと思えない、抹茶色ではない濃紺の海と蒼天だったから。

降りると言う私に、少し笑って置いていかないから大丈夫と運転席から声がする。

スキップしながらよろけて、背筋伸ばしてサクサクと白い砂を踏みしめる。
風はまだまだ冷たい。でも身体の芯を揺さぶるような冷気ではない。
きっと陽の光りが当たっているから。

沖の水面が眩しい。
波打ち際で風に逆らいつつ波を見て、海岸線を見て。

気持ちいい。
一人もいい。

背中の向こうの車の中で、私の幼馴染は笑っているんだろう。
私が車に戻っても、笑うんだろう。

寄せる波を眺めながら何歩か歩いて、戻ってきた足跡が逆に海へ一人で歩いて行ったように見えて驚く。
戻ってこなかったみたいだ。

さっむい!とぼやきながらドアを開けたら、やっぱり笑っておかえりと言う。コートを脱いだら手を握られて。その手があんまりあったかいから頬ずりしてしまう。

いつの間にか近くに止まった車の横では、先に降ろされた小さなやせっぽちの犬が懸命にジャンプしてる。

横でアテレコする犬の台詞が可愛いすぎる、笑いすぎてお腹痛い。

頬を両側から包まれたと思ったら、隣の車の後ろ姿が見えて。
そのまま口元がもっと暖かくなっていた。
鼻にかかった声が私の意思とは関係なく出てくる。

時間ないんだから、と頭の中で冷静な私が囁くので身体を引き剥がす。
頬から身体中を這い回っていた手は、ゆっくりと頭を撫でている。
撫でられるたび子犬のように従順になり目を閉じる。

帰り道、運転を始めてもつながれたままの手を見つめる。
ほどけない、ほどきたくなくて珈琲も飲めなかった。

10歳にもならない頃からずっと知ってるのに、この瞬間に手をつないでいる事が不思議に思う。
なんで今?って思うと言い、横をむいた。
何か言いたそうにしている。
けど追求しなかった。
やっと出てきた言葉は、
ずっと縁がなかったよね。
ん?と聞き返したらもう一度同じことを言われた。

なんで?
今は?
と、喉まで出てきたけど。
うん。と声にならないくらいの返事をした。

手はつながれたまま、強くも弱くもなく。
安心できる暖かさだった。

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